人生において人が成すべき主な仕事とは、自分自身を誕生させることである。
可能性としての自分を実現することである。
人の努力のもっとも重要な成果とは、その人自身のパーソナリティである。
Erich Fromm
人生において人が成すべき仕事
フロムは人生においてなすべき仕事は、自分自身を誕生させる事だと言っています。
可能性としての自分を実現する事。
それは私の色に絡めて話をするのであれば、自身の中に光を取り戻すという行為に等しいという事になります。
可能性としての自分を実現するという事は、ナルシシズム（PINK)で分厚く覆ってしまったそ外皮を剥いで、本来自分が持っている光(色）に至る事を指しています。
私たちは皆、この社会に染められ有機的存在から無機的な存在へと変えられてしまっています。
自身の中に光を持つ事のない人間、自身の中にある光を極端に失ってしまっている人間、彼らは皆無機質な状態に陥っています。
フロムは、こうした完全に自身の中にある光(色）を失ってしまっている人に対して、光を、色をその自身の内に取り戻せ！とそういっています。その光こそが可能性としての自分を実現する事だ語っています。
人の努力のもっとも重要な成果とは、その人自身のパーソナリティである
私たちのパーソナリティーというものは、ナルシシズムによって完全にバラバラに破壊されてしまっている状態にあります。
ナルシシズムの力というのは、１つの塊をバラバラに破壊してしまう力であると言えます。
私たちのパーソナリティーは常にPINKの誘惑を受け、外側に引っ張られています。
形あるものが、外側に向かって引っ張られる。
そうすると、その形あるものは壊れます。バラバラに解体します。
私たちのパーソナリティーはこの様に1つのまとまりであったものが、バラバラに解体された状態になっています。
そして、そのバラバラになったその破片を核にして、再び自分を一つのまとまった元の形に再生しようとするのですが、この時に私たちはその元の形に戻る再生方法を知らないので、バラバラになったその破片を軸に、とりあえず自分に都合のいいものを組合せて1つのまとまりのある形を作ろうとしています。
つまり、バラバラに解体されたパーソナリティーは再び元の一つのまとまりある形に戻るとき、ナルシシズム（PINK)の力によって自己を再生するという事になります。
私たちは自分に都合のいいものを張りぼての様に自分にくっつけて元の統一体に戻ろうとします。
でも、このナルシシズム（PINK）に強く影響を受けて形成されたパーソナリティーは、バラバラに解体してしまう前のパーソナリティーとは全く違うものになります。
でも、それを私たちは知らないために、この後天的に自分で作ったパーソナリティーを自分の真のパーソナリティーであると完全に思い込んでいます。
フロムはこの非パーソナリティーから自分の人生をかけて脱しなければいけないと語っています。
真なるパーソナリティーは有機的な生命を持つ光（色）と繋がっています。
私たちはこの光（色）という有機体と繋がり、命あるパーソナリティー、これを自身に取り戻さなくてはいけません。
私たちが今持っているパーソナリティーとは持って生まれた自然なパーソナリティーではありません。
もって生まれたパーソナリティーこれを人生賭けて取り戻していく事こそが人間の課題であり目的です。
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